第10日目。循環の生理学最終日です。
循環の生理学 5
- 脳、心臓のような高代謝の重要臓器の血流調整は、組織代謝産物による自己または局所調節が重要であり、皮膚では神経性調節が主体である。
- 運動、闘争や全身の血圧低下で、交感神経の活動が亢進して、心筋 (β1-アドレナリン) は収縮、他臓器の血管(α-アドレナリン) も収縮して血圧を上げるが、冠状動脈 (β2) は拡張して血流を増やし心臓の働きを応援する。骨格筋の血管(β2) もまた拡張して血流を増やす。合目的に働く。
- 静脈還流量が増加すると、1回心拍出量が増加するのをスターリングの心臓の法則という。
- 下肢からの静脈は、静脈弁、筋肉ポンプ作用、呼吸ポンプ作用により 心臓へ戻る。
- 脳細胞のエネルギー源はグルコースである。
- 体温上昇で皮膚の血管の動静脈吻合が開通し、大量の血液が皮膚に流入して熱を放散する。体温 :視床下部の体温調節中枢
- 脈絡叢でつくられ、くも膜下腔に吸収される脳脊髄液は、脳内圧を 一定にし、また脳神経への衝撃を和らげたり脳細胞外液の排出路となる。
- 血液-脳関門は脳内への有毒物質の侵入を防ぎ、脳脊髄液の組成を一定範囲に維持する。そのため脳毛細血管では、内皮細胞間は密着結合で、基底膜は連続しており、星状膠細胞の足突起が神経細胞との物質交換を仲介する。